将棋のタイトル序列一位の竜王戦のシステムと賞金額について!広瀬新竜王が誕生!第32期挑戦者は豊島名人(二冠)

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将棋のタイトルで序列第一位の竜王戦について、挑戦者決定までの過程と公開されている賞金について見に行きたいと思います。

なお、2018年度の竜王戦は4勝3敗で広瀬章人八段が竜王位を奪取しました。敗れた羽生竜王は、27年ぶりの無冠に転落し、九段として再出発です。

1.竜王戦とは

(1) 竜王戦の成り立ち

主催は読売新聞社です。八大タイトル戦(竜王戦・名人戦・叡王戦・王位戦・王座戦・棋王戦・王将戦・棋聖戦)のひとつで、タイトル戦の序列は名人戦に並び第一位になります。

後で述べますが、賞金額が莫大です。

本棋戦の第1期は1987年ですが、その前身は十段戦という名称でした。さらにその前身には九段戦であり、九段戦の第1期が1950年でしたので、タイトル戦の中では、名人戦(第1期は1935 – 1937年)に次いで2番目に長い歴史を持っています。

七番勝負の勝者は竜王のタイトル称号を得ます。

(2) 竜王戦命名までのTips

wikiを見ると、この棋戦の名称の候補として、「棋神戦」「最高峰戦」「巨人戦」「巨星戦」「棋宝戦」「達人戦」「竜王戦」「将棋所」などがあったという記載があります。

ここに出ているタイトル名の候補のうち、言っちゃなんですが、命名センスがなさそうな人がつけたような名称が多々あるような気がするのは60爺だけでしょうか。

名称にちなんだギャグで思い出すのは、ワンピースで、サウザントサニー号を命名する際に出てきた「むぎわらの一味」が唱えた数々の変な名称を思いだしちゃいました。

(3) 参加棋士

棋戦概要を見ると、参加棋士は全棋士と女流棋士四名、奨励会員一名、アマチュア五名で行われます。

2.竜王戦の仕組み

それでは、竜王戦の挑戦者になるまでの道筋を説明していきます。

始めに、1組から6組に分けてトーナメント戦(ランキング戦)を行います。これが予選に当たります。そして、各組の上位者11名で本戦(決勝トーナメント)を行い、この勝者が竜王戦挑戦者となります。

(1) ランキング戦

1組から6組まで振り分けられた棋士たちが、トーナメントで本戦を目指し闘います。本戦に進出できるのは、1組5名、2組2名、3組から6組は優勝者一名と、1組が圧倒的に優位なシステムになっています。

① 1組

16名のトーナメントです。決勝までいけば、本戦進出(優勝者が1組1位、準優勝者が1組2位)が決定します。準決勝で敗れた棋士は、3位決定戦を戦い、勝たなければ、本戦に進出できません(1組3位)。

準々決勝で敗れた4名もトーナメントを行い、2勝すれば本戦進出(1組4位)です。

1回戦で敗れても、敗れた8名でトーナメントを行い、勝ち残れば本戦進出(1組5位)となります。但し、このトーナメントは、敗れると2組降級となる大一番です。

これを見て分かる通り、1組は3回勝ったものが本戦に進出できる非常に有利な組なのです。賞金も高いし、棋士も必至でしょう。

反面、1回勝たないと1組に残れないという厳しさもあります。

② 2組

こちらも、16名のトーナメントです。決勝までいけば、本戦進出(優勝者が2組1位、準優勝者が2組2位)が決定します。また、この両名は、合わせて1組昇級となります。

準決勝までに敗れた棋士は、パラマス戦に似た変則トーナメントで行われる昇級者決定戦(2ブロック)に回ります。この昇級者決定戦に勝ち残れば、1組昇級となります。

初戦敗退者同士の戦いである昇級者決定戦1回戦に敗れると、3組降級となってしまいます。

③ 3組

この組も、16名のトーナメントです。優勝者が本戦進出(合わせて2組昇級)となります。準優勝者は2組昇級です。

準決勝までに敗れた棋士は、パラマス戦に似た変則トーナメントで行われる昇級者決定戦(2ブロック)に回ります。この昇級者決定戦に勝ち残れば、2組昇級となります。

2組と同様、初戦敗退者同士の戦いである昇級者決定戦1回戦に敗れると、4組降級となってしまいます。

④ 4組

32名のトーナメントです。優勝者が本戦進出(合わせて3組昇級)となります。準優勝者は3組昇級です。

準決勝までに敗れた棋士は、パラマス戦に似た変則トーナメントで行われる昇級者決定戦(2ブロック)に回ります。この昇級者決定戦に勝ち残れば、3組昇級となります。

4組では、初戦敗退者同士の戦いである昇級者決定戦1回戦で敗れた棋士は、残留者決定戦に回り、そこで敗れると5組降級となります。

⑤ 5組

こちらも32名のトーナメントです。4組と同様優勝者が本戦進出(合わせて4組昇級)となります。準優勝者は、4組昇級です。

準決勝までに敗れた棋士は、パラマス戦に似た変則トーナメントで行われる昇級者決定戦(2ブロック)に回ります。この昇級者決定戦に勝ち残れば、4組昇級となります。

4組と同様に、初戦敗退者同士の戦いである昇級者決定戦1回戦で敗れた棋士は、残留者決定戦に回り、そこで敗れると6組降級となります。

⑥ 6組

竜王と1組から5組に所属する棋士以外の棋士と、上記で述べました女流棋士四名、奨励会員一名、アマチュア五名で争うトーナメントです。優勝者が本戦進出(合わせて5組昇級)となります。準優勝者は5組昇級です。

今期は59名の争いとなりました。

準決勝までに敗れた棋士は、パラマス戦に似た変則トーナメントで行われる昇級者決定戦(2ブロック)に回ります。この昇級者決定戦に勝ち残れば、5組昇級となります。

(2) 本戦

これも変則トーナメントです。図を見ていただいた方が一目瞭然です。1組優勝者は、1回勝てば何と挑戦者決定三番勝負に進出ですが、5、6組優勝者は5連勝しないと、そこにたどりつきません。

1組2、3、4位、2組1位は、2回の勝利で挑戦者決定三番勝負に進出できるという、上位の組に非常に厚いシステムとなっています。

挑戦者決定戦(本戦決勝)のみ三番勝負で行い、先に2勝したものが挑戦者となります。持ち時間は各5時間です。なお、挑戦者となった者は3組以下であっても、1組に昇級します。

(3) 七番勝負

竜王保持者と挑戦者が、例年10月から12月にかけて七番勝負を行い、先に四番勝った棋士が竜王になります。七番勝負は全国各地の旅館やホテルなどで開催されます。

竜王戦は2日制で実施されます。名人戦、王位戦、王将戦と同じ、封じ手を介して闘います。

持ち時間は8時間です。

3.竜王戦の賞金

竜王戦は、タイトル戦では唯一賞金額が公開されています。

(1) 優勝賞金

竜王戦は、タイトル戦の中で最も高い賞金を誇るようになり、第30期の優勝賞金は4,320万円、準優勝賞金は1,620万円です。消費税込の金額みたい(優勝賞金は4,000万円、準優勝賞金は1,500万円)ですね。

(2) ランキング戦の賞金

ランキング戦でも、優勝、準優勝には賞金が出ます。

この賞金額は30期からのものですが、当たり前の話ですが上位の組に厚いですね。1組の優勝賞金額は6組の5倍弱です。やはり、勝負事は勝たないとダメですね。

(3) 本戦の対局料

さらに、さらに、本戦での対局料が公開されています。昨期のものですが、さきほどの本戦トーナメントに朱書きで数字を入れています。あの数字の単位は1万円ですので、勝ち進むと、それだけたくさん手に入るわけですね。

4.今期(32期:2019年)の竜王戦

(1) 七番勝負

第一局が10月11・12日、東京都渋谷区のセルリアンタワー能楽堂で行われました。

この対戦ですが、振り駒は広瀬竜王の振り歩先で行われ、結果はと金が3枚となり、豊島名人の先手と決まりました。

最終盤ではぎりぎりの展開が続く熱戦となり、両者、8時間の持ち時間を使い果たしての激戦でしたが、竜王初挑戦の豊島将之名人(29)が、初防衛を目指す広瀬章人竜王(32)に173手の長手数の末、勝利しました。

今期竜王戦は、竜王と名人というビッグタイトル同士の対局であり、その行方がどうなるか楽しみです。

  • 第一局 10月11,12日 広瀬章人竜王●-〇豊島将之名人  セルリアンタワー能楽堂
  • 第二局 10月23、24日(水、木)仁和寺
  • 第三局 11月 9、10日(土、日)神戸ポートピアホテル
  • 第四局 11月21、22日(木、金)常磐ホテル
  • 第五局 12月 6、 7日(金、土)藩校 養老館
  • 第六局 12月12、13日(木、金)指宿白水館
  • 第七局 12月18、19日(水、木)ほほえみの宿 滝の湯

(2) ランキング戦

ランキング戦1組

  • 優 勝:渡辺明二冠
  • 準優勝:永瀬拓矢七段
  • 3 位:木村一基九段
  • 4 位:豊島将之三冠
  • 5 位:久保利明九段

降級者

糸谷哲郎八段、松尾歩八段、深浦康一八段、丸山忠久九段

ランキング戦2組

  • 優 勝:佐藤天彦九段
  • 準優勝:橋本崇戴八段

次の三位決定戦に勝った方が昇級です。

  • 斎藤慎太郎七段 vs 西口和弘六段
  • 佐藤和俊六段 vs 森内俊之九段

降級者

千葉幸生七段、高橋道雄九段、村山慈明七段、飯島栄治七段

ランキング戦3組

  • 優 勝:鈴木大介九段
  • 準優勝:八代弥六段
  • 3 位:三枚堂達也六段

降級者

真田圭一八段、飯塚祐紀七段、中座真七段、横山泰明六段

ランキング戦4組

  • 優 勝:藤井聡太七段
  • 準優勝:菅井竜也七段

降級者

日浦市郎八段、山本真也六段、先崎学九段、もう一名は、村田智弘六段 vs 戸部誠七段の敗者です。

ランキング戦5組

  • 優 勝:近藤誠也六段
  • 準優勝:石井健太郎五段

次の三位決定戦に勝った方が昇級です。

  • 金井恒太六段 vs 都成竜馬五段
  • 大橋貴洸五段 vs 阿部光瑠六段

降級者

堀口一史座七段、あと、三名は、次の対局の敗者です。

長沼洋七段 vs 藤森哲也五段
伊奈祐介六段 vs 神谷広志八段
瀬川晶司六段 vs 増田裕司六段

ランキング戦6組

  • 優 勝:梶浦宏孝四段
  • 準優勝:牧野光則五段

(3) 本選

本戦が開始されました。トーナメント表は、こちらを確認ください。

決勝進出者は1組4位の豊島名人(二冠)(2019年7月23日当時)と、1組3位の木村九段対戦となりました。

くしくも、今期の王位戦七番勝負と同じ顔合わせです。

第一局は、後手の豊島将之二冠(名人・王位)が木村一基九段に82手で勝ち、竜王初挑戦に向けて先勝しました。

第二局は、こちらも、後手の木村九段が88手で、豊島二冠に逆転勝ちを収めました。

挑戦権獲得の大一番は、9月5日に最終第三局が東京・将棋会館で行われました。

10時に始まった対局は21時56分に終局。結果は115手で振り駒で先手となった豊島二冠が勝ち、挑戦者となりました。

  • 第1局 8月13日(火)豊島二冠〇-●木村九段 関西将棋会館
  • 第2局 8月23日(金)豊島二冠●-〇木村九段 東京・将棋会館
  • 第3局 9月5日(木)豊島二冠〇-●木村九段 東京・将棋会館
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