将棋ヒューリック杯棋聖戦の序列と賞金及び方式と永世位について

  • 2018年5月7日
  • 2021年6月7日
  • 将棋

1.ヒューリック杯棋聖戦とは

1962年に開始された将棋のタイトル戦です。前身の棋戦は早指し王位決定戦です。

初代棋聖は、大山康晴が塚田正夫を3-1で下し、タイトルを獲得しています。その後、七連覇しています。

この棋聖戦ですが、タイトル戦には珍しく、1994年の65期まで年2回春・秋にタイトル戦がありました。

タイトルの序列は将棋の八大タイトルの第八位となります。

主催は産業経済新聞社です。2018年4月からはヒューリック株式会社が特別協賛に入り、正式名称をヒューリック杯棋聖戦と称しています。

2.参加棋士と賞金

(1) 参加棋士

参加棋士ですが、日本将棋連盟の棋聖戦棋戦概要を見ると、参加棋士は女流棋士二名と全棋士です。

(2) 賞金

賞金ですが、残念ながら公開されていません。こちらのページでは、300万円と言われています。

竜王戦の賞金額(4,400万円)に比べると、ずいぶん安いというのが正直な感想です。

但し、こちらのページでは、新しく解説された女流のタイトル「ヒューリック杯清麗戦」の賞金が公開(700万円)されている関係から、同額ではないかと推測しています。

うーん、実際はどちらなんでしょう。

3.棋聖戦の方式

それでは、ヒューリック杯棋聖戦の挑戦者になるまでの方式を説明します。

どのタイトル戦もそうですが、予選と本戦があります。そして、この予選及び本戦に各棋戦の特色があるのです。

以下の図をご覧ください。

棋聖戦の予選は、一次予選と二次予選があります。

そして、本選として、二次予選の突破者とシード棋士が決勝トーナメントで挑戦権を争います。

決勝トーナメントの優勝者が挑戦者となって棋聖と五番勝負を行います。

(1) 一次予選

一次予選は、シード者以外の順位戦C級1組以下の棋士と、女流棋士2人によりトーナメント形式で行われます。8人が二次予選に進みます。

なお、シード者以外の順位戦C級1組以下の棋士であっても、前期の戦績によっては二次予選からの出場となる場合があります(棋聖戦五番勝負出場経験者、前期決勝トーナメント進出者は、C級1組以下であっても二次予選からの出場となります)。

一次予選を突破するには、三勝ないしは四勝が必要です。90期の一次予選には、109名の 棋士が八つの椅子を争いました。

持ち時間は1時間(チェスクロック使用)です。

(2) 二次予選

二次予選は、一次予選の勝ち抜き者8人と、シード者以外の棋士によりトーナメント形式で行われます。81期よりシード人数が変動することになり、勝ち抜け枠は毎年変動するようになりました。

90期は、47名の1次予選免除者と一次予選突破者の八名の55名が8つの決勝トーナメントの切符を目指して戦っています。二勝ないしは三勝で決勝トーナメント進出です。

持ち時間は3時間です。

(3) 決勝トーナメント

さて、決勝トーナメントは、16名の棋士が争い、優勝者が棋聖戦五番勝負の挑戦者となります。

棋聖戦は、一次予選、二次予選、そして、決勝トーナメントと、全てがトーナメント戦ですので一発勝負です。即ち、挑戦者になるまで一番も負けられないのです。

シード棋士であれば、決勝トーナメントからの出場ですので四番勝つだけで挑戦者になれますが、一次予選からだと最低でも九連勝が必要です。

運が悪いと、11連勝しなければ挑戦者になれません。しかし逆に言えば、棋士であれば、11連勝すればタイトル挑戦者になれるのです。

なお、棋聖戦の決勝トーナメントのシード棋士は、92期からは、前期挑戦者決定トーナメントベスト4以上(前期棋聖が敗れた場合を含む)、タイトル保持者となりました(91期までは永世棋聖資格者(現役では羽生善治、佐藤康光)が入っていました)。

第89期は、タイトル保持者が二名(今年は、久保王将、渡辺棋王) 、永世棋聖資格者の佐藤九段を含めて7名でした。

持ち時間は4時間です。

(4) 五番勝負

棋聖保持者と挑戦者が、例年6月から8月にかけて五番勝負を行い、先に三番勝った棋士が棋聖になります。

棋聖戦は1日制で実施されます。棋王戦、王座戦、叡王戦と同様です。

持ち時間は4時間です。

将棋世界2月号106項 抜粋

2020年、17歳の藤井聡太七段が、一次予選(3連勝)、二次予選(3連勝)、決勝トーナメント(4連勝)と勝ち上がり、五番勝負を3勝1敗で棋聖位を奪取したことは記憶に新しいです。

4.永世棋聖

永世称号である永世棋聖は、棋聖位を通算5期以上保持した棋士に与えられます。

2019年1月現在、永世棋聖は大山康晴・中原誠・米長邦雄の3名です。また、永世棋聖の資格を持つ棋士は羽生善治佐藤康光の2名がいます。

基本的に永世位は現役引退後に称するものですが、米長は順位戦フリークラス転出時に現役で永世棋聖を呼称しました。また、中原も60歳になった年度に現役で永世棋聖を呼称しました。

参考サイト
wiki棋聖戦 (将棋)