木へんに午の漢字は「杵」!読み方・意味や成り立ちを解説

2023年6月26日

木へんに「午」、つまり午後の「午」と書く漢字は「杵」です。
「杵」は「きね」と読み、餅つきなどで、臼に入れた穀物をつくために使う道具を表します。
一見すると右側が「牛」にも見えますが、正しくは「午」です。
この記事では、「杵」の読み方や意味、漢字の成り立ちなどを分かりやすく解説します。

木へんに午の漢字「杵」の読み方と意味

木へんに午と書く「杵」は、主に「きね」と読む漢字です。

まずは、「杵」の基本情報を確認しておきましょう。

項目内容
部首木(きへん)
画数8画
音読みショ
訓読みきね・き
意味穀物をつく道具。布地をたたく槌。物をつき固める槌。大きな盾
漢字の種類人名用漢字

「杵」は人名用漢字なので、名前にも使用できます。

ただし、日常では餅つきに使う道具を表す漢字として目にすることが多いでしょう。

「杵」の読み方

「杵」の音読みは「ショ」、訓読みは「きね」です。

日本だけで使われる読み方として「き」もあります。

一般的には、「臼と杵」のように「きね」と読みます。

音読みの「ショ」は、「杵臼之交(しょきゅうのまじわり)」などの熟語で使われます。

「杵」の意味

杵

「杵」とは、臼に入れた穀物などをつくために使う棒状の道具です。

現在では、餅つきに使う木製の道具としてよく知られています。

このほか、布地をたたく槌や、堤防などをつき固める槌を表すこともあります。

「漢字源」には、大きな盾や姓の一つという意味も掲載されていますが、日本で一般的に使われるのは、穀物や餅をつく道具という意味です。

「杵」の書き順

「杵」は、木へんを先に書き、その後に右側の「午」を書きます。

杵の書き順

全部で8画です。

右側は「牛」ではなく「午」で、「午」の下側の横線を長く書くのがポイントです。

「杵」の由来と漢字の成り立ち

「杵」は、「木」と「午」を組み合わせた形声文字です。

「漢字源」では、「午」はもともと杵から発想された文字で、打ち下ろす動作と持ち上げる動作を交互に繰り返すイメージを持つと説明されています。

その「午」が十二支の「うま」を表す文字として使われるようになったため、意味を明確にする「木」を加えて、道具の杵を表す「杵」が作られました。

つまり、「杵」の木へんは植物を表しているのではなく、木で作られた道具であることを示しています。

「杵」は木へんに牛ではなく「午」

「杵」の右側は「牛」のようにも見えますが、正しくは午後の「午」です。

したがって、「杵」は「木+牛」ではなく、「木+午」で構成されています。

「午」は縦線が、上の横線を突きぬかない点が、字形を見分けるポイントです。

なお、木へんに「牛」と書く「㭌」という漢字も存在し、「ボウ・ム」などと読みます。

ただし、「㭌」は日本の日常生活ではほとんど使われない非常に珍しい漢字です。

「きへんに牛」「木へんに牛の読み方」と検索して、餅つきに使う道具を表す漢字を探している場合、その漢字は「㭌」ではなく「杵」です。

「杵」のつく言葉

「杵」は、餅つきの道具を表すだけでなく、ことわざや仏教用語にも使われています。

代表的な言葉を見てみましょう。

言葉読み方意味
杵柄きねづか杵の手で握る部分
昔取った杵柄むかしとったきねづか昔身につけた技術や腕前が、年月を経ても衰えていないこと
杵臼の交わりしょきゅうのまじわり身分や貧富の違いを越えた交友
金剛杵こんごうしょ密教で用いられる、手杵に似た形の法具

なかでも、日常でよく使われるのが「昔取った杵柄」です。

昔取った杵柄

「昔取った杵柄」とは、昔身につけた技術や腕前が、年月を経ても失われていないことを表すことわざです。

杵柄は、杵を使うときに手で握る部分を指します。

かつて使い慣れた杵を久しぶりに持っても上手に扱えることから、昔磨いた技能が今も役立つという意味になりました。

「しばらく将棋から離れていたが、昔取った杵柄で大会でもよい成績を残した」のように使います。

杵臼の交わり

「杵臼の交わり」は、身分や貧富の違いを越えて結ばれた交友を表す言葉です。

「杵臼」は、穀物をつくための杵と臼を指します。

中国の後漢時代、米つきの仕事をしていた公孫穆の学識を呉祐が認め、身分を越えて親交を結んだという故事に由来します。

金剛杵

「金剛杵」は、古代インドの武器をもとにした密教の法具です。

煩悩を打ち破る菩提心の象徴とされ、手に握れるほどの細長い形をしています。

この言葉では、「杵」を音読みの「ショ」と読みます。

「杵」は名前に使える?

「杵」は人名用漢字なので、子どもの名前に使用できます。

名前では「き」という読み方が考えられます。

名前に使う際の注意点

「杵」は、餅つきなどに使う道具を表す漢字です。

力強さや粘り強さを連想できますが、道具の印象が強く、名前に使われることは多くありません。

また、「き」と読ませる名前は考えられるものの、初見では「きね」と読まれる可能性があります。

実際の使用を確認できない名前を例として並べると、一般的な名付け例であるかのような誤解を招きます。

そのため、この記事では創作した名前の例は紹介せず、名前に使用できる漢字であることと、読み方の注意点だけを押さえておきます。

「杵」のつく苗字と読み方

「杵」は、苗字の中でも使われています。

代表的な苗字と読み方を見てみましょう。

苗字読み方
杵渕きねぶち・きねふち
杵淵きねぶち・きねふち
杵島きしま・きじま・きねしま
杵村きねむら
臼杵うすき

同じ表記でも、家系や地域によって読み方が異なる場合があります。

なかでも「臼杵」は、大分県臼杵市の地名としても知られています。

「杵」は名前ではあまり見かけませんが、苗字や地名では現在も使われている漢字です。

※木へんの漢字なのに植物を指さない漢字を集めた記事を作りました。

まとめ

木へんに「午」、つまり午後の「午」と書く漢字は「杵」です。

音読みでは「ショ」、訓読みでは「きね」と読み、主に臼に入れた穀物や餅をつく道具を表します。

一見すると右側が「牛」にも見えますが、「杵」は「木+午」で構成された漢字です。

「木」は木製の道具であることを示し、「午」は杵を上下に動かすイメージにつながっています。

「杵」は人名用漢字なので名前にも使えますが、道具を表す印象が強く、名付けではあまり一般的ではありません。

一方、杵渕、杵淵、杵島、臼杵など、「杵」を含む苗字や地名では現在も使われています。

「木へんに午」と書く漢字を見かけたら、餅つきでおなじみの「杵(きね)」を思い出してください。

参考資料
上級漢和辞典 漢字源 改訂第六版(学研)

※気づけば木へんの記事も増えてきました

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この記事を書いた人

60爺

60路を越え、RaspberryPi と出会い、その関係でブログ開設(2017/2~)となりました。始めてみると、コツコツやるのが性に合ってしまい、漢字の記事から家の補修・将棋・windows10関係・別名・言い方などジャンルを拡大して今に至ってます。まだまだ、元気なので新たな話題を見つけて皆様に提供できればと思っています。「プロフィールはこちら

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Posted by 60爺