昴は名前に使えない?そう言われたこともあったが今は昔です
夜空を見上げると、冬の澄んだ空気の中でひときわきらめく星の集まりがあります。
それが「昴(すばる)」です。
古代から人々はこの星団を特別な存在として親しみ、文学や和歌、さらには神話にまでその名を残してきました。
しかし、そんな由緒正しい「昴」を名前にしたくて確認すると、撃沈している方がいらっしゃいました。
仕方なく、「昴」に似た「昂」を使用した方もいらしたんですね。
昔は、この「昴」は「子どもに付けたくても付けられない漢字」だったんですよ。
そんな、「昴」ですが、この記事では、昴が名前に使えなかった過去から、現在に至るまでの流れを丁寧にひも解いていきます。
どうか、本記事をご覧になり、「昴」の現在位置をご一緒に確認しましょう。
昴は名前に使えない?

さてさて、それでは、結論からご覧いただきましょうか?
昴は、1990年3月に「昴」は人名漢字表に追加されました。
ですから、現在では、「昴」を名前に使うことができます!
そうなんです。
既に、30年以上経っていますので、現在、「昴」という名前は問題なく使える時代になっています。
「昴」が役所で拒否される時代があったのですね。
陸上競技指導者の瀬古利彦氏は、長男に「昴(すばる)」と付けたかったんですが、市役所で受理されず、「人名用漢字」である「昂」で「すばる」として届けたそうです。
苦肉の策ですが、キラキラネームの走りですね。
そういう方も、1990年より前は多々あったかと思われます。
今は、胸を張って「昴(すばる)」を届け出できる時代となっています。
「昴」という漢字
「昴(すばる)」という漢字は、夜空を彩る星団の名前として広く知られています。
60爺の世代の人間なら、谷村新司の「昴」を思い出します。
冬の空に輝くプレアデス星団を指し、日本では古来より「すばる」と呼ばれてきました。
この呼び名は『古事記』、『万葉集』にも出ており、有名なのは、『枕草子』の「星はすばる」で、結集や調和の象徴として人々の心に刻まれています。
その響きは古風でありながら現代的な洗練さもあり、名前としても個性と輝きを併せ持つ字といえるでしょう。
昴という字そのものは、形声文字で「日」と「卯」を組み合わせて構成され、天に輝く星の姿をイメージさせる意味を持ちます。
さらに「昴」という言葉には、星がひとつに集まるイメージから「まとまり」「団結」といった意味も込められます。
これは単に自然現象の描写にとどまらず、社会や人との結びつきを示唆する象徴としても受け取れます。
そのため、名付けにおいては、光り輝く未来や仲間との強い絆を願う意味が込められることが多いのです。
このように「昴」は、天体としての美しさと文化的背景を兼ね備えた稀有な漢字です。
その成り立ちや意味を知ることで、名前として選ぶ価値や奥深さが一層際立ってきます。
現在の名付けにおける「昴」
現代において「昴」は、個性的でありながら上品さを兼ね備えた名前として注目を集めています。
かつては戸籍に使えなかった時代もありましたが、制度改正によって使用可能になって以来、徐々に人気が広がりました。
特に一文字名として「昴」と付けるケースは、力強さとシンプルな美しさを兼ね備えており、男女を問わず使えるのが大きな魅力です。
男の子の名としては、夜空に輝く星のように大きく光り輝いてほしいという願いが込められます。
女の子の場合は、神秘的で透明感のある印象を与え、現代的なセンスを感じさせます。
響きとしても「すばる」という音は柔らかく耳に残り、親しみやすさと格調高さを両立しています。
たまひよ 赤ちゃんの名前ランキングで昴を見ると、つい最近、男の子でランキング入り(2024年94位、2023年92位)しています。
さらに、文学作品や歌の題材としても広く知られる言葉であるため、文化的な深みを持つ点も大きな魅力です。
星の輝きや団結の象徴である昴を子どもの名に込めることは、未来への希望や仲間との絆を願う行為ともいえます。
こうした背景から、「昴」は現代の名付けにおいても唯一無二の存在感を放っています。
※「雑談の部屋」の最新記事のため次の記事はないので、トップの記事を挙げておきます。
※「雑談の部屋」の一つ前の記事です。
最後に
「昴(すばる)」は古来より星団を表す美しい言葉として和歌や文学に登場し、調和や輝きの象徴とされてきました。
しかし、一時期は人名用漢字に含まれず、名前に使えない時代も存在しました。
その後の制度改正により使用が可能となり、現在では一文字名としても他の漢字と組み合わせても人気を集めています。
夜空に光り輝くイメージや仲間との絆を象徴する意味合いから、男の子にも女の子にも適した名前として受け入れられています。
歴史を知ることで、「昴」という字が持つ文化的な深みと、現代の名付けにおける魅力がより一層理解できるでしょう。
※「雑談の部屋」の記事はすごい大所帯です!
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