熾は名前に使えないのか?その答えをキッチリお伝えします
熾という漢字があります。
この「熾」という漢字は、炎が赤々と燃えさかる様子を表す力強い字です。
その情熱的なイメージなら、名前に使いたいと考える人もいらっしゃるでしょう。
ですが、実際には、「熾」という漢字は名付けに使えないと耳にすることもあります。
うーむ、「熾」という漢字は、人名用漢字として認められているのでしょうか?
本記事では、熾は名前に使えないのか、また、名前に使えないのであれば、その理由は何なのかを、分かりやすく整理してお届けします。
見た目の美しさや意味の深さだけでなく、実際に使えるかどうかを事前に把握しておくことが、後悔のない名付けへの第一歩です。
それでは、その結果をご一緒に見に行きましょう。
「熾」という漢字
まずは、「熾」の基本情報から見ていきましょう。
| 画数 | 16画 |
| 音読み | シ |
| 訓読み | さか・ん(日本語だけ)おき、おき・る |
| 意味 | かがり火がかっかと目立って燃える。さかんにおこる |
熾烈という、火や光が焼き付けるように強いこと、争いの勢いが盛んで激しいことを表す言葉は、よく知られています。
熾は、「戠(目印)」+「火(ひ)」で構成される漢字で、火を燃やして目印とすることを示しています。
転じて、目だって盛んに燃えることを示しています。
「熾」は名前に使えないのか?
まずは、その結論からご覧ください。
「熾」は名前に使えないのか?
残念ながら、熾は名前に使うことは出来ません!
ガーン!
嫌な予感がしていましたが、やはり、熾は名前に使えないのですね!
その理由は、熾が名付けに許される漢字ではないからです。
人名に使える漢字は、法律によって定められており、次の範囲にないと名前には使用できないのです。
- 常用漢字表
- 人名用漢字表
それぞれの漢字の数ですが、常用漢字は2,136字、人名用漢字は863字(2025年9月12日現在)です。
名前に漢字を使う場合、これらを合計した2,999字(かなりの数です!)から選ぶことになります。
しかし、「熾」は、この漢字の中に含まれないので名前に使えないのです。
名付けに関する漢字に制限のなかったころには、皇族に「有栖川宮熾仁(ありすがわのみや・たるひと)親王」という「熾」が名前についた方がおられました。
この漢字は、先日アップした「天使の階級」トップに「熾天使」がいましたね。
Xで「熾」に関する投稿を拾ってみました。
キャラには使用しても問題ないでしょう。
残念がっている方がおられます。
皆さん、この漢字が名前に使えないことをご存知ですね。
名前に使いたい気になる漢字
「バラ」の先頭の漢字「薔」が名前に使えるかチェックした記事で、名前に使いたいのか調べられている漢字の一覧を作りました。

【凡例】名前使用 〇:使用可、×:使用不可
ご覧のように、ほとんどの漢字が、名前に使えません。
11の漢字のうち、「采」と「昴」が、それぞれ、常用漢字、人名用漢字で名前に使えるのです。
これ以外の漢字は、皆、名前には使えないのです。
それに関していくつか記事を書いていますので、詳細をご覧くださいませ。
⇒ 燐が名前に使えない理由とは?その内容をガッツリと伝えきる
⇒ 「楪」が名前に使えない理由とは何か?その内容をガッツリと伝え切る
⇒ 月へんに龍で朧!読み方から意味・名前に使えない理由まで総特集
⇒ 昴は名前に使えない?そう言われたこともあったが今は昔です
⇒ 翡翠は名前に使えない?「翡」と「翠」の違いと名付けの工夫
⇒ 「薔」が名前に使えない?その理由をキッチリお伝えします
熾の出し方
この「熾」をパソコン・スマホ・テプラで出すにはどうすればいいでしょうか?
ここでは、一番簡単だなと思う出し方を簡単に紹介しておきます。
パソコン・スマホ共に文字変換で実施する方法です。
「しれつ」と入力し、パソコンなら変換キー押下、スマホであれば、変換候補を確認します。
「熾烈」が出てきたら、クリックないしタップしましょう。
「熾烈」の「烈」を削除すれば、「熾」の入力は終わりです。
ちなみに、「し」で文字変換しても出せることは出せますが、変換候補を探し回ることになりますから、やめた方がいいです!
パソコンでは何とか出せましたが、スマホでは見つからない可能性も……。
最後に、テプラでの出し方!
60爺所有のTEPRA PRO SR300で、「しれつ」で変換ボタンを押したら、「し烈」が出てきて面食らいました!
そこで、どうせ区点コードはないだろうと確認したところ、なんと、「6385」に「熾」が存在しました。
区分コードを使った手順をご覧ください。
- 「シフト」+「あ・ア」ボタン押下
- 「シフト」を押しながら、「あ・ア」ボタンを押します。
コード入力画面が表示されます。




- 「6385」入力
- コードに「6385」を入力します。




- 「熾」押下
- 「熾」が候補に表れますので「選択」ボタンを押します。




- 「熾」入力完了
- 「熾」が入力できました。




テプラでは、区分コードで「熾」を出力することが出来ました。
ただ、上位機種では、「しれつ」の文字変換で「熾烈」が出てくるかもしれません。
万が一ダメなら、上記の区分コードの出し方で出せるでしょう。
最後に
「熾」が名前に使えるか否かを確認しました。
残念ながら、「熾」は、常用漢字でも人名用漢字でもないため、名前には使用できません。
使えそうで使えない漢字がたくさんあり、それらは最後に一覧にしておきました。
名付けの際は、注意してチェックが必須ですな。
参考
上級漢和辞典 漢字源 学研
子の名に使える漢字|法務省
戸籍法施行規則|e-Gov法令検索(第六十条)
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