石3つの漢字「磊」!読み方から意味・四字熟語までガッツリ総特集
私たちが普段あまり目にしないけれど、どこか印象的な漢字――それが「磊(らい)」です。
石が3つも並んだこの文字、見た目のインパクトから「どんな意味があるの?」「どう読むの?」と気になってしまいます。
実はこの「磊」、ただ珍しいだけでなく、人の心や性格を表すのにぴったりな、誠実さや度量の大きさを象徴する漢字として重んじられてきました。
さらに、複数の四字熟語にも使われ、「心が広く、正々堂々としている」人物像を思い起こさせます。
本記事では、そんな「磊」という文字の読み方・意味・由来をはじめ、日常での使い方や四字熟語、さらには、各機器での出し方までを総特集します。
どうか、最後まで、ご一緒にお楽しみください。
石が3つの漢字「磊」!読み方や全体像をまずはチェック
それでは、石が3つの漢字「磊」の基本情報をみていきましょう。
| 部首 | 石 |
| 画数 | 15画 |
| 音読み | ライ |
| 訓読み | - |
| 意味 | ①石がごろごろしているさま ②あけすけでしつこさのないさま ③姓の一つ |
石が5画ですから、磊は5×3で15画になります。
この漢字は、同じ漢字が3つの漢字ですが、「惢」「鑫」「猋」とは異なり、環境依存文字ではありません。
「同じ漢字が3つ集まってできる字」は「品自様」と呼ばれますが、その仲間です。
※上記のXで示された「品字様」の漢字のうち、既に記事にしているのは以下です。
⇒ 七が三つの「㐂」の入力をスマホ・パソコンでする為の最適解をご紹介
⇒ 虫虫虫の漢字「蟲」!その意味から虫との違い・名字について総特集
⇒ 水水水で構成される漢字「淼」!読み方と各機器での入力方法をご紹介
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音読みは「ライ」で、訓読みはありませんね。
意味は上記の3つですが、少し補足します。
まず、①なんですが、同様の意を持つ漢字に「礌」「礧」(音読みは共に「ライ」)があり、両者とも環境依存文字です。
②は、「小さいことにはこだわらないさま」という言い方もでき、「磊落(らいらく)」という同じ意味の熟語があります。
この意味は、①から転じたものです。
「磊」の書き順です。

一見、難しそうですが、石を3つ、順に書くだけの簡単な漢字です。
Xでの投稿です。
酒場「磊(らい)」です。
こちらは「圓満磊(えんまんいし)」です。
「磊」の漢字としての成り立ち
「磊」は、「石」+「石」+「石」で構成される会意文字です。
石がたくさんあることから、「石がごろごろしているさま」を表しているのでしょう。
ここから転じて、「磊落」という熟語の意味である「小さいことにはこだわらないさま」になったことは、既に述べています。
「磊」の入った四文字熟語
磊を含む四字熟語は、思いのほか数があります。
| 四字熟語 | 読み | 意味 |
|---|---|---|
| 豪放磊落 | ごうほうらいらく | 細かい物事にこだわらず朗らかなさま |
| 傲慢磊落 | ごうまんらいらく | 人を見下して偉そうな態度で、小さなことをないがしろにすること |
| 光明磊落 | こうみょうらいらく | 胸にわだかまりがなく、公明正大であるさま。 大らかでさっぱりしている状態。 |
| 磊磊落落 | らいらいらくらく | ①石が積み重なったさま ②「磊落」を強めて言う語 |
| 磊落闊達 | らいらくかったつ | 心が広く、小さなことにこだわらないこと |
| 磊落豪宕 | らいらくごうとう | 心が大きく、小事にこだわらないようす。度量が広く、豪快なようす |
| 磊落不羈 | らいらくふき | 度量が広く、豪快で、かつ非凡な才能を持っていること |
参考のベースは、四字熟語データバンクです。
「豪放磊落」と「磊磊落落」の意は、広辞苑から持ってきています。
また、「磊落不羈」は、2文字を交換した「不羈磊落」を謳っているサイトもあるようです。
「傲慢磊落」は、他の熟語と比べ、意味が全く違います。
「傲慢磊落」「光明磊落」を除く5つの熟語は、意味を見ればわかるように、類義語として扱われているようです。
名前・名字に使われることはあるか
「磊」は常用漢字でも人名用漢字でもないため、名前に付けることは出来ません。
それでは、名字ではどうなのか、まず、一文字の「磊」という名字を調べました。
【名字】磊
【読み】こいし
【全国順位】 56,625位
【全国人数】 およそ30人
参考:磊|名字由来net
ありましたね。
「こいし」という、基本情報には全くない読みの名字です。
それでも、人数は「およそ30人」います。
この名字は「小さな石から」が由来で、石川県珠洲市蛸島町で、江戸時代に陣内の屋号を使用していた住民による明治新姓と伝えられているようです。
北海道、神奈川県、石川県などに少数の方が移住しているようです。
この他、「磊」に他の漢字をつけた名字を探しましたが、存在しないようです。
「猋」の変換の仕方
それでは「猋」をパソコン・スマホ・テプラで、どうやって出すかについて見ていきましょう。
パソコン
パソコンでは、文字変換で出せます。
「らいらく」と入れて文字変換しましょう。
「磊落」に変換されるので、「落」を削除すれば「磊」が入力されたことになります。
「らい」と入力して変換キーを何度か押すと、下記のように「磊」が出てきます。




これをクリックすれば「磊」が入力できますが、上記「磊落」入力+「落」削除の方が速いと思います。
また、Unicode変換も使えます。
日本語で「78CA」と入力し、F5キーを押せば、「磊」が入力できます。
スマホ
スマホも「らいらく」と入力すると、変換候補に「磊落」が出るのでタップします。
「落」を削除すれば「磊」が入力されたことになります。
「らい」と入力し、変換候補![]()
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テプラ
テプラPRO SR300(下位機種)で試したところ、「らい」を入力して変換ボタンを押すと、変換候補に「磊」が出てくるので、選択ボタンを押せば入力できます。
テプラでは、「らいらく」を入力しても「磊落」に変換できませんでした。
上位機種も同様かと思いますが、テストは出来ていません。
最後に
石3つで構成された「磊」は、音読みで「ライ」と読む漢字です。
この漢字は、環境依存文字ではなく、四文字熟語、特に、「豪放磊落」で出てくる漢字でした。
名字を探したところ、「磊(こいし)」という、変わった読みの名字が唯一存在しました。
各機器での出し方は、パソコン・スマホでは「磊落」+「落」削除をお勧めし、テプラでは「らい」から「磊」を探す方法で対応できます。
まあ、あまり、見慣れない漢字ですが、この記事の内容を知っておくと、雑学博士に近づけるかもしれません。
参考
上級漢和辞典 漢字源
磊|四字熟語データバンク
磊(こいし)さんの由来と分布
※「同じ漢字3つで構成される漢字」達です。













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