桑に旧字はあるか?パソコン・スマホ・テプラで出し方をご紹介
「桑」という漢字は、古くから日本人に親しまれてきた文字です。
名字や地名にも多く使われ、どこか素朴で温かみのある印象を持ちますが、「旧字(旧字体)」は存在するのでしょうか?
普段は見慣れた「桑」ですが、旧字と言われるとピンときませんなあ。
この記事では、「桑」に旧字があるのかどうかを紹介するとともに、パソコンやスマホ、さらにテプラでの入力方法を手順を含めてお見せします。
いざ、旧字を使おうとしても、機種やフォントの設定によっては出せないこともあるため、具体的な出し方を知っておくと便利です。
ちょっとした書体の違いが名前や表札、文書の印象を変えることもあるので、正しい知識で美しく「桑」を使いこなしましょう。
桑に旧字はあるのか
早々ですが、この点について結論を申し上げます。
桑に旧字はありません!
ぬわんだと!
旧字がないということで、この記事は終了ですか!
えらく短い記事になってしまいましたな!
グギギギ……。
ということで、記事は終わり……にはできませんな。
調べてみると、旧字はないんですが、異体字が存在します。
そこで、方針を変えて、異体字の出し方をご紹介させて下さいませ。
※旧字のない漢字をいくつか記事にしています。
⇒ 漢数字の旧字の一覧を作ろうと思ったが…代わりに大字の一覧をご提供
⇒ 高の旧字はどんな形?有名な「はしご高」との関係はどうなっている
⇒ 西の旧字は存在しない?異体字とそれに準じる表記をまとめて総特集
桑の異体字
桑には異体字が2つあります。
桒 桒
このように、桑の又が十となった形、十の下の双が草冠になった形ですね。
桑は、「叒(柔らかい)」+「木(き)」で構成される漢字です。
「叒(ジャク)」は、「若」から「口」を除いたモノで、「若」の原字ということです。

上記に、甲骨文字を挙げました(叒と若は同じ甲骨文字)が、この漢字は、跪(ひざまず)いた女性が両手で髪を梳かしている姿を表し、「柔らかい」というイメージがあります。
そこから、桑は、蚕の食べる柔らかい葉を持つ木を指しているのです。
さて、桑の異体字の2つの漢字なのですが、環境依存文字なのです。
この記事は、windowsパソコンで書いていますので、OS等が異なると、この2文字が正しく出ていない場合があります。
詳細は、こちらの記事(機種依存文字)を見てください
さて、これらの漢字を、パソコン、スマホ、テプラで出せるか順にみていきましょう。
桑の異体字の出し方(パソコン)
さて、パソコンでは、桑の異体字を出すことができます。
- 文字変換
- Unicode
それぞれの手順を次に示します。
文字変換
実は、文字変換で出せる文字は、「十」+「草冠」の「桒」だけです。
残念ながら、「十3つ」のは文字変換では出せません。
それでは、「桒」の出し方をみていきましょう。
日本語で「くわ」と入力します。




「変換」キーを押して変換候補を出します。




「桒」が出てきたらクリックします。




「桒」が入力できました。




60爺の場合、変換候補の前半に「桒」が出てきましたが、もし、出てこないようなら、後半に出る場合もあるので、探してみてください。
もう一つの「桒」ですが、変換候補の最後に出る「単漢字」をクリックした候補の中にも出てこないです。




Unicode
「十」+「草冠」の桒、「十3つ」の桒とも、Unicodeを持っています。
- 桒:6852
- 桒:2F8E1
ここに記した4ないし5桁の値を使うことで、異体字を出すことができます。
ここでは、「十3つ」の桒を例に手順をお見せします。
- 「2F8E1」入力
- 日本語で「2F8E1」と入力します。
右のように「2f8え1」になっても気にしないで大丈夫です。
F5キーを押します。




- 変換候補「桒」クリック
- 変換候補が現れますので「桒」をクリックします。




- 「桒」入力完了
- 「桒」入力完了です。




このように、日本語でUnicodeを入力してF5キーを押すだけです。
簡単なんですが、Unicodeを覚えていられないんですよね。
なお、「十」+「草冠」の桒は、「2F8E1」の代りに「6852」を入れれば出すことができます。
お試しください。
桑の異体字の出し方(スマホ)
「くわ」と入れて変換候補を見たのですが、桒、桒とも表示されませんね。




また、手書き入力して変換候補を見てみました。
まず、「十3つ」の桒からです。「十」+「草冠」の桒、




変換候補は次の通りですが、該当の漢字はないですね。




次は、「十」+「草冠」の桒です。




変換候補は次の通りですが、こちらも該当の漢字は見当たりません。




スマホには、桑の異体字が登録されていないようです。
どうしても出したい場合は、コピー&ペーストで対応しましょう。
桑の異体字の出し方(テプラ)
スマホがダメだったので、テプラでもダメだろうとタカをくくっていたら、なんと、「十」+「草冠」の桒を出すことができますよ!
- 「くわ」入力
- 入力窓に、日本語で「くわ」と入力します。




- 変換ボタン押下
- 変換ボタンを押すと、変換候補が表示されます。




- 桒を選択
- 「桒」が表示されるので選択ボタンを押します。




- 「桒」入力完了
- 「桒」入力完了です。




テプラでも文字変換で、「桒」を入力できました。
桑の異体字が出せたので、区点コードを探しまてみましたが、なぜか存在しません。
これ、下位機種のSR300だけでなく、上位機種のSR-R980でも同様です。
ですから文字変換で、桒をゲットしてください。
最後に
「桑」という漢字の旧字があるかどうかを見てきました。
残念ながら、「桑」の旧字は存在しません。
ここで記事を終わっても何のこっちゃになっちゃうので、桑の異体字を探してみたら、こちらは存在しました。
ついでなので、この異体字の出し方をパソコン、スマホ、テプラで紹介しました。
パソコンでは2つあった異体字を出せますが、スマホでは出せず、テプラでは一方のみ出すことが出来ました。
電子データでは、漢字の旧字にまで、まだまだ手が回らないのですな!
参考
上級漢和辞典 漢字源 学研
叒|ニコニコ大百科












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