将棋 七大タイトルの永世位について 獲得条件と称号名は?

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八大タイトルの説明をした際に、タイトル獲得までの道のりを述べさせていただきました。

巷では、永世位と言ってもピンと来ない方がほとんどだと思います。ここでは、永世位獲得までの道のりを解説し、その困難さを理解していただければと思います。

■永世位とは

今年(2018年)の竜王戦で、羽生善治竜王が永世七冠を達成し、国民栄誉賞に輝いたのは皆さんの記憶に新しいと思います。この永世七冠とは何なのか、即ち、永世タイトルの解説をします。

タイトルを奪ると、たとえば、竜王一期とか、名人二期と呼ばれます。そして、それぞれのタイトルについて決まった回数を獲得すると、その棋士は永世XXと呼ばれる権利を手に入れるのです。

たとえば、名人は五期、竜王は連続五期か通算七期(羽生永世竜王は通算七期、渡辺永世竜王は連続五期で永世位を獲得しました)と決まっているんです。

このため、たとえば、永世名人になるには、A級に登って(C2からA級まで最短で4年かかる)、A級1位になって、時の名人に4勝して始めて名人一期ですから、名人を獲得するには最低5年かかります。そして、あと4回名人を獲得すれば永世名人の資格を得ることができるわけです。

しかし、長い歴史の中、永世名人位は6名しかいません。永世位を獲得するのは、それだけ大変なことなのです。

そして、他のタイトルも同様です。予選に勝って、本戦を通って挑戦者になり、番勝負を勝ち取ってタイトル一期、それを規定された期をクリアして初めて永世位となれるのです。それぞれの永世位獲得者は若干名しかおりません。

■永世位獲得条件

以下に、七大タイトルの永世位の名称と獲得期数を示します。

タイトル:永世位の名称 条件
 竜王: 永世竜王   連続五期か通算七期
 名人: 永世名人   通算五期
 王位: 永世王位   通算五期か通算十期
 王座: 名誉王座   通算五期か通算十期
 棋王: 永世棋王   連続五期
 王将: 永世王将   通算十期
 棋聖: 永世棋聖   通算五期

王座だけ、「永世」ではなく、「名誉」なんですね。また、永世棋王は通算獲得数では永世位を獲得できません。

そして、王将は通算獲得十期と、他の棋戦に比べ、獲得するのが著しく難しくなっているのが分かると思います。

■永世位獲得者

7大タイトルの永世位を獲得した棋士を以下に羅列します。

 永世竜王 渡辺明(2008年)  羽生善治(2017年)
 永世名人 木村義雄(1949年) 大山康晴(1956年) 中原誠(1976年)
      谷川浩司(1997年) 森内俊之(2007年) 羽生善治(2008年)  
 永世王位 大山康晴(1997年) 中原誠(1997年)  羽生善治(1997年)
 名誉王座 中原誠(1996年)  羽生善治(1996年)
 永世棋王 羽生善治(1995年) 渡辺明(2017年)
 永世王将 大山康晴(1973年) 羽生善治(2006年)
 永世棋聖 大山康晴(1965年) 中原誠(1971年)  米長邦雄(1985年)
      羽生善治(1995年) 佐藤康光(2006年)
  ※永世王位、名誉王座は、それぞれ1997年、1996年に創設

これだけしかおりません。しかも、だぶっている人がありますので、それをより分けていくと、9名しかいないのです。

現在の棋会には、約160名の棋士が所属しておりますが、そして、過去も連綿と続いてきた中の9名です。

それだけ、永世位を獲得するのは至難なのです。

そして、羽生永世七冠は、これら全てを制した初めての棋士であり、今後、この記録は当分破られることは無いでしょう。国民栄誉章を受賞しても不思議はないのが理解いただけたでしょうか。

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